こんにちは。TAKASEAです。
今回は私がなぜスペーサーラインシステムを使うのか。
スペーサーラインシステムとは、どんなものなのか。使ってみてのメリット、デメリットなど、実体験から説明していきたいと思います。
スペーサーラインシステムとの出会い
ショアジギングを始めて約1年間イナダもヒラメも釣れなかった私は、釣れない原因は飛距離にあると考えました。(今思えば全然違っていたんですけどね…。w)
飛距離を出すためにはどうすればいいのか、会社で釣りをしている人に聞いてみたり、インターネットで調べ始めました。
ロッドは反発力のあるロッドで振り切れるのであれば長いほうが有利ということで10 f 6 inchのロッドにしました。
リールはスプール径やスプールエッジの形状も関係あるようだけれど、コストを優先し目をつぶることに。それにそこまで影響は大きくないと考えました。
そしてラインです。PEの編み数が多くなればなるほど滑らかになり飛距離が伸びるということはシマノの飛距離実験のサイトで読みました。
いまさら聞けない!飛距離実験 4・8・12本編みPE シーバスプラグでどれほど違う? | 辺見哲也のSALT WATER COLUMN | ルアークロス ウェブマガジン | シマノ -SHIMANO-
ですが!編み数が多くなれば比例して価格も高くなるので、他の方法はないかと考えました。
そんなこんなで、PEの編み数を増やす以外に飛距離を伸ばす方法はないか考えたり調べたりし始めました。
オフショアのジギングではPE0.8号くらいでやるスーパーライトジギングというものがあることを知って細糸にすればいいかもとか。でも根ズレの不安があるしな…、とか思っていた時です。スペーサーラインシステムというものがあるということを知りました。
そのスペーサーラインシステムというのを、私が初めて知ったのは2019年10月ごろでした。
そのとき読んだ記事は『TSURIHACK【爆飛距離160メートル遠投】スペーサーラインシステムでショアジギングが変わるらしい』という記事でゼスタの萩原氏が考えたシステムで60gのジグで160mの飛距離が出たというもの。
【爆飛距離160メートル遠投】スペーサーラインシステムでショアジギングが変わるらしい|TSURI HACK[釣りハック]
その他に見つけられたのは『ジギング魂「スペーサーラインシステムとハーフヒッチスペーサーシステムの検証」』でのFGノットの本線へのハーフヒッチを20cm取ることでキャスティング時の抜けが良くなるという記事。
「スペーサーラインシステム」と「ハーフヒッチスペーサーシステムの検証」 | ジギング魂 (jigging-soul.com)
当時、インターネットで私がスペーサーラインシステムについて見つけられたのは、上記の2つだけでした。
何事も自分で試してみないことには気が済まない私は自分なりに安全率を考えメインラインをPE0.8号でやってみることにしました。
スペーサーラインシステムって何?
スペーサーラインシステムとは太めのクッションリーダーを使うときにメインラインも太くするのではなく、飛距離を犠牲にしないために、クッションリーダーとメインライン(PE)の間に、メインラインの倍程度の太さのPEラインを入れてエアノットやガイド絡みを減らすためのラインシステムだと私は考えています。
クッションリーダーとメインラインの太さの差が大きくて、尚且つロングリーダー(1.5m以上)の時に効果を発揮します。
じゃあ、リーダーとメインラインの太さの差が大きく、且つロングリーダーだとどうなるのかと言いますと、リーダーがガイドを抜ける速度よりもメインラインがガイドを抜ける速度のほうが速いらしくエアノットやガイドにメインラインが絡んでしまうことが多くなります。ガイドにメインラインが絡めばタイミング次第では、それがもとでラインが切れたり、ガイドに絡んだ状態の時に魚がかかったら切れてしまうこともあります。この前の私のように…。
では、リーダーとメインラインの太さの差が大きいけれど、キャスティング時にリーダーがガイドに入らないくらいの長さ(1.5m以下)の場合は、フルキャスト時にジグの重さに耐えきれずに高切れします。軽いジグを使うとか、フワッと投げれば大丈夫かもしれませんが、その場合は当然ながら飛距離は出ません。リーダーも短いためメインラインがテトラに擦れれば一瞬で切れてしまいます。PEラインは根ズレに弱いですからね。
ちなみに下の図は私が使っている組み合わせになります。
スペーサーラインシステムが効果的な場合
- 魚と引っ張り合うには十分な強度のメインラインと、メインラインに合わせた強度のクッションリーダーでは釣れない魚を狙う。特に根に突っ込む習性のある魚で、根が存在する釣り場の場合。
- 投げたい物の重さとラインの強度があっていない場合。
- 根ズレに合わせたリーダーと魚との引っ張り合いに合わせたメインラインでは太さに差が大きい場合。
これらの状況でスペーサーラインシステムを使う価値があります。
色々調べてみるとヒラマサ狙いのキャスティングでは使われることもあるようです。1.のパターンですね。ヒラマサは根につく習性があるため激しく根ズレするそうです。(まだ釣ったことない…。)
また、投げ釣りの力糸(テーパーライン)も2.のパターンと同様の考え方のようです。
私のパターンは3.になります。私のよく行く釣り場は鹿島灘のヘッドランドで、よく釣れるのは大きくても50cm程度のイナダが多く、足元には崩れたテトラがあり、魚を寄せてきたときに根ズレしたり、魚を抜き上げるときにもテトラに擦れながらズリ上げることが多いためです。しかも飛距離はあればあったほうが釣れる確率は上がります。
実験してみました!
鹿島灘ヘッドランドでの一般的なラインシステムはリーダー30lb、メインはPE1.5号が一般的だと思います。
Case1:30lbのリーダーなら連続でイナダをズリ上げても切り詰めなくても大丈夫なくらいの強度はあります。で、オフショアジギングの話をしましたがPE0.8号ほどの強度でも根ズレさえしなければ、そしてジグを投げるときのパワーに耐えられるなら問題はないはずです。
それならばリーダーを5m以上にしてスプールにリーダーを巻き込んで、リーダーでキャスティングのパワーを受ければメインラインはPE0.8号でもいいのではないかと…。
結果はガイド絡みの多発で不快そのもの。しかも勢い良くガイドに絡んだ時なんてラインが切れてしまい、一度も巻くことなくロストするジグまで出ました。w
リーダーをぎりぎりスプールに巻き込まない長さに調整しましたが、やはりスプールから放出される遠心力が影響するんでしょう。ガイドに絡みます。
スペーサーに余っていたPE1.5号を25~30ⅿほど入れてみました。するとガイド絡みする頻度がかなり減りました。十数投に1回くらいのレベル。ですが向い風や軽めのジグを使った場合などは絡む頻度が増えました。この仕様で1シーズン使ってみました。
そして絡むガイドはトップガイドに集中するようになったのでガイド絡みがもとでラインが切れることも魚がかからなければ、ありませんでした。
スペーサーをPE2号、約25mに変更してみました。飛距離は5mほど平均して落ちたかもしれませんが、ガイド絡みがほとんどなくなりました。
すこぶる快適に感じているため、しばらくこの仕様で使っていく予定です。
Case2:私はもう1本ロッドとリールのセットをもってヘッドランドで釣りをしています。それはライトクラスのシーバスロッドです。
当初はマイクロベイトパターン用にスーパーライトショアジギングをするために用意したものです。結果としてフッコサイズのシーバスやヒラメ用になってしまいましたが。
スーパーライトショアジギングのセッティングなので、20gのジグを使う前提でリーダーを10lb‐2.5号、メインをPE0.6号で用意しました。でも使うのはヘッドランド。テトラに擦れた瞬間に切れます。
考えてみれば当たり前なんですよね。使う場所が変わらない以上、擦れやすさも変わらない。
そこで、リーダーを20lb‐5号まで上げてみました。
Case1と同じことが起こりました。しかもこっちはメインがPE0.6号なので、あっさりとガイド絡みした瞬間に切れます。
スペーサーにPE1.5号を試しに入れたところ、ガイド絡みは全くなくなりました。太さのバランスが良いのでしょう1シーズン以上使ってますが問題は起きません。
1シーズン以上使ってみて感じたことは…
メリット
- 飛距離が20%程度は安定して伸びる。
- ラインにもよるけど、コストが安い。
- スペーサーラインに切り替わるポイントでジグまでの距離が明確に分かるので足元のテトラに根がかりしてロストすることがなくなった。
- ラインを大量に巻けるのでライントラブルでメインラインを長くなくしてしまっても釣りを続けることができる。
デメリット
- バランスのいいセッティングが見つからないとライントラブルが頻発する。
- 現地でスペーサーラインまでロストすることになると2ヵ所ノットを組むことになり時間のロスが大きい。
- PE同士の結束が必要になるので慣れないとすっぽ抜けてしまうことがある。
- もし大きい魚がかかった時はどうしようという不安がある。(まだ50cm位のイナダが最大なので)
単純に飛距離は少し伸びるけど面倒になるということかもしれません。
でも、サーフからの釣りならば飛距離はより必要だと思いますし、ヘッドランドと比べれば根ズレもないに等しいと思いますのでメリットはより実感しやすいのではないでしょうか。また、ヘッドランドでの釣りよりリーダーが細くできるためより飛距離重視のセッティングも可能だと思います。
気になる結束方法はというと。
リーダーとスペーサーはFGノット。
スペーサー(PE)とメイン(PE)は、変形PRノットです。
FGノットは「ノットアシスト2.0」を使って組んでいます。そして組む時の小ワザなんですが端糸の部分にウェイトとして小さなボルトナットをつけて組むようにしています。風がある時などは端糸が流されなくなるのでより簡単に早く組むことができるようになります。
そして、変形PRノット!
通常のPRノットは、40回以上巻き付けてハーフヒッチなどを数回行いエンディングノットで終了ですが、巻き付け回数を60回以上にしハーフヒッチを10回以上してエンディングノット後に、スペーサーの端糸をメインラインにハーフヒッチ10回程度入れることで、太さの違う滑りやすいPE同士の結束ができます。
写真を見て気づいた方もいるかもしれませんが、PRノットを組むのにボビンを購入しないといけません。ですが、ハリス止めと3号くらいのナス錘で代用することができます。というか私はそれで結束しています。
専用品のほうが使いやすいと思いますが、ここはコストを優先しています。(笑)
まとめ
皆さんの気になるところとしては、実際のところ使えるの? それとも、面倒な部分が増えるから使えないの?
こういったことじゃないでしょうか。
一つの結論として、スペーサーラインシステムを今後も私は使っていきます!
前提としてラインのバランスの取れたセッティングが出ているものとしてですが理由は
- 飛距離です!やはり飛距離が出るのは楽しい。魚と出会う確率も上がります。
- スペーサーラインは一回組んでしまえば、10回以上の釣行をこなしても全く問題ないことが分かったからです。手間はかかっても毎回ではないので堪えられます。(笑)
- デメリットで上げた、もし大きい魚が…という問題への対策としてPE2号以上を巻いたリールを用意してシーバスロッドのほうにつけておくことにしました。足元のシーバスやヒラメを狙い、いざスペーサーラインで切られてしまう魚がかかったときは、リールを付け替えて2匹目で釣り上げる…。
3.の妄想のように、そんなうまくはいかないかもしれませんが今までの2Set共スペーサーラインで強度がない状況だと、万が一ワラサくらいの大型が接岸したとしても太刀打ちできないまま指をくわえているしかない状況になる可能性が高いので、それだけは避けたい!ワンチャンをモノにできなくてもセカンドチャンスはモノにしたい!
これで来シーズンの釣果もバッチリです!…のはず。(笑)
コメント
スペーサーラインシステムって面白いですね。私も60gのメタルジグをけっこう投げる場面がありますが、PE0.8号で投げる発想って全然ありませんでした。(いつもはPE3.0号)さすがに0.8号は怖いのですが、1.2号位だったら全然大丈夫かな、そのうち自分も試してみます。勉強になりました。
まこあぱさん
コメントありがとうございます。
PE3.0号ということは大型青物や磯が多いところなんですかね。うらやましいです。
もしそうなら、PE同士の結束を多めに巻き付けたほうが良いかもしれません。100回とか。ここは抜けるとガッカリ度合いが大きいので(笑)
でも良かったら試してみてください。リスクはありますがキャスト後半の伸びが違うと思います。
私も今使っている、0.8号を8本編みにいずれ変更してみるつもりです。そうすればもう少し伸ばせそうですし。
今後もブログにいろんなネタをアップしていきますので、暇なときにでも見ていただけたら幸いです。
スパム以外で初コメントでしたので本当にうれしかったです。
コメントありがとうございました!
とても参考になる記事を拝見させて頂きました。ありがとうございます。
ちなみにルアーはどれくらいの重さを使用されてますでしょうか?
私は現在PE1.2号を使用しており、こちらのスペーサーシステムで0.8号にしてみたいと考えております。使用ルアーはおよそ35gからMax40gです。
よろしければ、ご教示頂ければ幸いです。
Flatfishさん コメントありがとうございます! そして返信が遅く申し訳ありません‼︎ 私が使っているルアーの重さは30〜60gです。 45gや50gのジグが飛距離と使いやすさのバランスが良い為、メインとなっています。 せっかくコメント頂いていたのに気が付かず、返信がすごく遅れてしまって、本当にすみませんでした。 今後はコメント欄も頻繁にチェックします。 もし良かったら、引き続き読んでいただけたら幸いです。またコメント頂けたら嬉しいと思います。 コメントありがとうございました。